これまで私は、Apple純正のMagic Trackpadのみで、PC作業に没頭してきた。ところが、膨大な量のスプレッドシートを扱う状況のなか、トラックパッドだけで遂行していた結果、古傷の腱鞘炎を悪化させしてしまった。
何とか負担を減らそうと、当時はApple純正のMagic MouseとMagic Trackpadの二刀流で作業していたんだけど、Magic Mouseの大きさが手に合わず、さらに腱鞘炎が悪化。
ならばと、今度はトラックボールに走る私。そんなトラックボールも、初めはよかったんだけど、使っていくうちに今度は親指付け根が地獄になって。
それで最後の頼みの綱が、今回レビューするロジクール(Logicool)の MX MASTER 3 for Macってわけなんですね。
軽く1万円を越えてくる腰が抜けそうな価格だけど、背に腹はかえられないってことで、思い切ってポチったので、今回は MX MASTER 3 for Mac について、あれこれ語ろうと思う。


ロジクール MX MASTER 3 for Mac
MX MASTER 3 for Mac は、あのロジクールから発売されている高級マウスの1つで、多彩なボタンカスタマイズが魅力。今のところ、通常版とfor Macがある。
付属品たち
通常版のMX MASTER 3には附属されてるドングルが、for Macには附属されていない。小さなモノではあるけど、無いとシンプルさにも拍車がかかる。


しかしMX MASTER 3には、触れた者のみが味わえる大きな魅力がある。果たしてこの小さな筐体に、どれ程の魅力が詰まっているのだろうか。蓋を開けていく。
MX MASTER 3 for Mac の概要
製品 | MX MASTER 3 for Mac |
型番 | MX2200sSG |
幅 | 約84mm |
高さ | 約125mm |
重さ | 141g |
ボタン数 | 7個 |
電源 | USB-CtoC/70日 |
互換性 | NacOS/iPadOS |
USBレシーバー | なし |
高速スクロール | 対応 |
MagSpeed電磁スクロール | あり |
接続方式 | Bluetooth/USBレシーバー(附属なし) |
あとトラックボールから移ると軽い。


トラックボールM575が154gなのに対して、


141gのMX MASTER 3 for Mac。たかが13gだけど、触れた感覚は「軽ッ!」って感じ。トラックボールはマウスを動かすことがないけど、位置調整では動かすから、重量感は感じるよね。
MX MASTER 3 for Mac の設定
MX MASTER 3 for Mac も、その他ロジクール製品と同じで、Logi Optionsっていうアプリを使ってボタン割り当て等々をおこなう。ただ少し違うのは、MX MASTER 3については、新しいLogi Options+が使えるところ。


UIも見やすく、より設定操作がしやすい印象を受けた。まだベータ版なので、今後のアップデートにも期待。
今のところ私が持っているデバイスでは、「MX MASTER 3 for Mac」と「MX KEYS for Mac」が、Logi Options+に対応していて、トラックボールのM575はまだ未対応。
ボタンカスタマイズ
Logi Options+でのボタンカスタマイズは、こんな感じ。


勿論、アプリ固有の設定も可能。
ちなみに下記は、Google Chromeに割り当てているボタンカスタマイズ。


他にも選択肢は沢山あるから、使いやすくカスタマイズしてみて。かなり生産性が向上すると思う。
スムーズスクロールはオフった方がよいかも
このスムーズスクロールってやつなんだけど、使ってみた感想はオフにした方がよいなって感じ。作業するモノ次第ではあるけど、WEBサイトやマップ等々を見るなら、明らかにオフの方が使いやすい。
オンにしてると、やたらとスクロールされるのよね。
スムーズスクロールをオフにする


Logi Options+を起動して、ポイントとスクロールを選択し、スクロールホイールをクリック。


あとは矢印のところのチェックボタンを外せばOK。
接続方法
MX MASTER 3 for Mac の接続方法は、BluetoothもしくはUSBレシーバーでの接続になる。私は安定性がほしいため、キーボードもマウスもレシーバーで接続してる。ちなみに、1つのレシーバーで、6デバイスまで登録可能。


但し、レシーバーを使う場合、MX MASTER 3 for Mac にはレシーバーが附属されていないので注意。
とはいえ、MX MASTER 3 for Mac も付属していないだけで、レシーバーでの接続は可能なので、そこは安心してもらって大丈夫です。
MX MASTER 3 for Mac のよいところ
MX MASTER 3 for Mac に初めて触れた瞬間、思ってるより軽いなってのが第一印象。そこから凡そ、1週間ほど使い込んでみて感じたよいところが下記。
- 使用感
- 機能性
- 高級感
手に馴染むを通り越し、もはや一体化すら感じる使用感。
考え抜かれたスタイルからなのか、手に馴染むのは勿論、もはや同化しているんじゃないかと思える一体感が魅力。トラックボールM575もよかったけど、コイツはさらに上を行っている気がする。
また、MagSpeed電磁ホイールは氷上の如く滑らかで、数万行とあるスプレッドシートも、余裕のよっちゃんでスクロールできる。


スクロールし終わっても、なお無駄に回してしまうほど気持ちがよい。それがMagSpeed電磁ホイールの恐ろしさ。日頃からスプレッドシートに居座る民は、高速スクロールの恩恵を受けまくれるね。
圧倒的効率化を実現できる、恐ろしい機能性。
多彩なボタンカスタマイズにより、十人十色の設定が可能。その人その人の生産性を最大まで上げてくるのが、MX MASTER 3 for Mac 。
高級感溢れる見た目はシンプルにかっこよく、仕事のモチベーションが上がる。
グラファイトでもミッドグレーでもない、スペースグレイがシンプルにかっこいい。艶消しの表面には、キラッと輝くシルバーのホイールたちが鎮座している。


このなんとも言えない高級感溢れる見た目は、仕事のモチベーションが上がるを通り越し、もはや仕事がしたくてたまらない衝動にすら駆られる。休日なんていらねぇ!いや、いる。
MX MASTER 3 for Mac の残念なところ
最高すぎるデバイスなMX MASTER 3 for Mac ちゃんなのですが、ちょっと残念なところもあるので、下記へまとめます。
- シンプルに高い
- USBドングル(レシーバー)が附属されない
- クリック音がデカ目
1万円という大台を余裕で越えてくる、それがMX MASTER 3 for Mac。
マウスに1万円!?無理無理、絶対無理!ってなるのは分かる。たしかに高い。それも1万円ちょいではなく、余裕で越えてくるって話よ。そのお値段なんと、14,850円。ある意味、凄まじいマウスだ。
私も今回、たまたまアマゾンの奥地で発見して、1万円ちょいで購入できたから。まぁそれでも1万はするけど。
USBドングル民の場合、レシーバーがないのは痛い。
用途によるとは思うけど、私は安定性の方が重要だからレシーバー接続しかしていない。電波状況等々もあるとは思うけど、WEB会議とかでBluetooth接続だと、どうも動きが鈍くなる感覚があって。
ところが、このMX MASTER 3 for Macには、USBレシーバーが附属されていない。使えるけど、附属されない。
既にMX KEYSなどのデバイスを持っている場合、それに附属しているレシーバーを使用すればよいけど、ない場合は別で購入するしかない。
ちなみに私の場合はキーボードがMX KEYS for Macだから、そのレシーバーにMX MASTER 3 for Macも繋いでいる。






個人的には、カチッって聞こえるデカ目のクリック音は残念。
MagSpeed電磁スクロールもサムホイールも、親指付近にある神秘のボタンも、どれも静寂なのに、なぜか左右のクリックだけは盛大に音を発する。


まぁマウスのクリックだから仕方ないのかもしれないが、やっぱクリック感の理想はMagic Trackpadかと。この感覚をマウスに取り入れられるなら神だけど。
とはいえ、「押したか押してないのか分からない」みたいなのよりは、圧倒的に押した感がある方がよいけど。
MX MASTER 3 通常版との違い
ここに関しては私も気になっていたから、購入前に色々と調べたんだけど、結論そんなに変わらないみたいだし、これでもかってくらい情報があるから、ここでは完結にまとめることにする。
で、結論、殆ど同じでカラーと付属品の違いくらいかなと。
for Macだから、Macに最適化されてるとは言うけど、それを明確に感じ取れるほどの違いはないのかもしれない。他の方のレビューを見まくって出た結論。
ただ、今後アップデート等々で変わる可能性はゼロじゃないだろうから、そういう意味では「Macならできればfor Macがほしい」と思うのが、Macユーザーの性よね。
あと繰り返しになるけど、通常版MX MASTER 3はUSBレシーバーが附属されているけど、for Macにはない。とはいえ、使用感に大きな違いはないのかもしれないね。
通常版がおすすめな人
そんな通常版のMX MASTER 3がおすすめ人は、Windowsも使う人なのかなと。USBレシーバー接続をする場合で、レシーバー持ってないって人も当てはまるかもだけど、最悪レシーバーは単体で購入すれば済むから、やっぱWindowsも使う人ってことになる。


トラックボールマウスとの違い
トラックボールとの違いは、手首ないし腕の動きかと思う。MX MASTER 3 for Macも、言わば普通のマウスなので、カーソル移動は筐体を動かす必要がある。


対してトラックボールは、ボールを転がすことでカーソル移動が可能だから、手首や腕の負担が少ないのがメリット。但し慣れるまでは地獄な場合あり。
詳しくは下記でレビューしてるので、気になる場合はチェックです。


ただ、私の場合なのかもしれないけど、トラックボールを使っているうちに、今度は親指の付け根が地獄のように痛み出してきた。腱鞘炎は場所を選ばないのか。
でもここに関しては、普段おこなっている作業によるかと思う。私みたいにスプレッドシート等々、表計算ソフトを多様する場合は、MX MASTER 3 for Macの方がよいのに対して、表示領域内で多様なカーソル移動が必要な作業をする場合、トラックボールの方が負担は少ない気がする。
トラックボールがおすすめな人
トラックボールは、表示領域内での多様な動きに強い。ボールを転がすだけで可能だから。


Magic Mouse との違い
マジックマウスはApple純正のマウスだけど、大きな違いはジェスチャー機能かと。トラックパッドのような操作感を、マウスでも味わえるのがマジックマウスの魅力。


ただ、個人的な意見では手が大きめの人にとって、Magic Mouseは小さいかも。私もそうだったんだけど、マウスが小さすぎてフィットしなかった。あと私の場合、ジェスチャーはMagic Trackpadでおこなうってこともあり、マジックマウスは手放した。


Magic Mouse がおすすめな人
マジックマウスがおすすめな人は、マウスでジェスチャー機能を味わいたい人かなと。あとは、小ぶりなマウスが好きな人にもよい。


MX MASTER 3 for Mac が活躍するシーン
確実に言えるのは、スプレッドシートやエクセル等々の表を多様する場合、そしてデータ凌駕膨大な場合、MX MASTER 3 for Macは最強のデバイスになる。
あとサムホイールは横スクロールにも対応しているから、表計算ソフトだけでなく動画編集ソフトを多様する場合も、最強のデバイスになるかと。


そして昨今、上記の作業は比較的多いとも思っていて、例えばIT系デスクワークには、スプレッドシートやエクセル等々が付き物だろうし、動画を扱う場合は必ず編集ソフトを触る。
MX MASTER 3 for Mac がおすすめな人
MX MASTER 3 for Macは、多くのデスクワーカーにおすすめできる代物だと感じているけど、やはり一番は表計算ソフトの民や動画編集ソフトの民かなと。MX MASTER 3 for Macを導入することで、恐ろしく生産性が向上すると思われる。
MX MASTER 3 for Mac は手にも優しくデスクワークの効率化に貢献するデバイス!
日常的にスプレッドシートやエクセル等々、表計算ソフトに触れる表計算ソフト民の私にとって、MX MASTER 3 for Macは最適解なデバイスだった。
たしかにトラックボールに比べて、手首や腕の動きは増えるし、1万円を越えてくるお値段ではあるけど、そこを補って余りある恩恵があなたを待っている。それがMX MASTER 3 for Mac。
日々のデスクワークを、さらに充実させるデバイスだなというのが私の感想です。といったところで、この記事を終わりたいと思います。それでは、また次回!
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